膝痛 3

膝痛 2から続きです
 ・加重によるもの
 ・使いすぎによるもの
 ・外傷によるもの
 以上3つのケースでそれぞれに

・関節の骨・軟骨
・関節胞
・腱、靱帯、半月板
・筋肉の状態
・動作パターン
・筋力の出力調整
・関節の遊び (他関節との関わり)
 以上(おおまかに)7つの故障を想定して説明しています。2から続きの3パターンに関しての問題です。

筋肉の状態:関節そのものはいわば蝶番で、動かす動力である筋肉が周辺にたくさんあります。外側の筋肉が疲労で固まったり力を失うと、他の筋肉がかばって働きます。厳密にはそれぞれの筋肉は独自の働きがあり、そのため「かばう」動作が蝶番が本来想定しない角度の屈伸をさせることになります。

動作のパターン:次の出力調整とも関係しますが、同じ屈伸でもまっすぐか、内股か外股かでも、階段の昇りか降りかでも力の入れ方というか力の入れる順番も少しずつ違いがあります。痛みやヒキツリが長く続くとこの「順番」が狂ってきます。脳が間違った学習をすると思って頂いてもかまいません。そうなると先の「筋肉の状態」で述べた「かばう動作」を覚えてしまい、元々の痛みの原因が治っていても無理な動作を続けて、これが原因で膝痛が治らない結果になります。

筋力の出力調整:色々と名前の付いている筋肉一つをとっても、細かくは一本々々の繊維筋細胞ごとに力を出していて、関節の曲げ具合によって使う筋肉や、力の加減をしています。関節を動かすというのは単純な曲げ伸ばしだけはなく、曲げている角度の維持が大変重要になります。言い方を変えると抗重力、つまり体を支えるために重力に逆らう方向に力を入れるということです。やさしく言いますと、いろんな形で体を曲げてしゃがんだり、中腰になっても倒れないように踏ん張る力、ということです。こういった動きを実現する為に、本来自然と細かく力を加減しているのですが、痛みの為につい力んだりしているうちに、この出力調整に狂いが生じてきます。先の「運動パターン」と同じで脳が間違った記憶をしてしまうのです。

残りの1項目は続きの「膝痛 4」で