なぜいま東洋医学推しなのか 2

 東洋医学はからだの治癒力を増大させることを主眼とし、体全体のバランスを診ます。鍼灸治療では刺激を最小限にして、体力温存を原則とします。漢方薬でも、微量では薬効の小さい生薬を、複数組み合わせることで高い効果を生みだしています。これらはウィルスや細菌を直接たたくようなものではなく、発汗させたり、排便を促したりといった、生理作用の促進という無理のない形でからだに作用します。そうしてからだの治癒力を増大させることを主眼としています。からだにやさしい。これが推しの理由その2です。

おまけ
西洋医学は病原とされる細菌やウィルスや患部の状態ばかりに注目してきた過去があり、機械的な検査や治療法がどんどん開発されてきました。そうして1でも述べた患者さんの顔を見ない医師を生み出し、不安を覚える方が増えたのです。また、こうした医学の歴史上には、細菌と抗生剤の進化合戦(いたちごっこ)がおきたり、A内科とB内科とC外科で処方されたお薬が相互作用を起こした結果、別の病気になった…なども起きました。昨今の”「副反応」アレルギー”の様な社会性もこの名残でしょう。現在は「おくすり手帳」の活用で相互作用による薬害が発見しやすくなってきています